美味しいショコラに3人で満足したとき
お礼を言わなければいけないことを思い出した。
食べるのが先なんて情けない。
「あの…由香里さんは、隼さん。佐和子さんは、司さんのお母様だったんですね」
「あれ?聞いちゃったの?」
「はい。繁華街のお花もお2人のお力添えで、本当にありがとうございます」
「ねぇ結衣ちゃん。勘違いしないで欲しいの。私たちとあの子たちは別よ。AILESに花を活けてくれたのも偶然だしそれ見て気に入ったのもあの子たちが仲良くしてるって知らなかった頃なの」
「はい」
「結衣ちゃんの活ける花がスキで、たくさん飾りたいって思うからお願いしたわけで、隼に頼まれたとしても気に入らなきゃ絶対にあり得ないわ」
「そりゃそうよ。あのバカが、何企んでるんだとかうるさい事言ってきてね。勘違いも甚だしいっていうの。あんな息子の親なんて知られたくもなかった」
なんて佐和子さんが言うからどれについてだろうなんてちょっと思った。
「もしかして…他にも聞いた?」
「はい。極道さんって聞きました」
「まぁ。可愛い呼び名」
佐和子さんは笑ったけれど
社会的にどうであれ、職業なんだと思うし お医者さん、美容師さん、
それに私はお花やさんなんだから 極道さんでもいいような気がする。
「厳重な警備だから最初は驚いたんですけど、偉い人なんだなぁってずっと思ってて。」
「家は、いないけど由香里のとこは、組員の人たちも住んでるから怖がらせない為に結衣ちゃんが来る日は軟禁だったのよね」
「そうそう。どうしても出なきゃいけない時は絶対に笑顔ってきつく言ってね」
「あははは。お気づかいいただいてすみません。ほんとに気づかないぐらい完璧でした」
「連中も、結衣ちゃんが活けるようになってから強面のくせに花の前で立ち止まるのよ。」
「姐さんこの花は何という花ですか?なんて聞かれて大笑いしたわよね」
その話に思わず笑顔になってしまうぐらい嬉しかった。
