入学式から1週間が経った。
今日から仮授業が始まる。
だけど、一時間目は学活。
「それじゃぁ、今日はクラスの掲示物を作るから・・・そおだなぁ。
う~ん。」
河原は独り言が多い。
「じゃぁ、この間の遠足の写真を貼ってくれる人。」
私は丸ちゃんと早苗ちゃんと目を合わせ、軽くうなずき手を挙げた。
すると、前の席の夕ちゃんも誰かとアイコンタクトをして手を挙げた。
1週間も経てば、席の近い子とはそこそこ話すようになるもんで、
「おぉ!可奈チンも一緒かい!頑張ろうねぃ。」
「うん。でも、ウチこういう作業苦手なんだよねぇ。」
「ダメじゃん。」
そんな会話をするようにはなった。
写真貼り係はウチ、丸ちゃん、早苗ちゃん、夕ちゃん、夕李ちゃんの5人だ。
私は夕李ちゃんの顔を見てハッとした。
「夕李ちゃん!?え。えぇ!?」
「え!?何?」
「え!?同じ幼稚園だったよね?」
「うん。って、今更ぁ~?!ヒド!もう可奈ちゃん嫌ぁい!!」
「ごめんねぇ~。」
「いいよん。」
以外な再会にちょっぴり嬉しい私。
ここ1週間で早苗ちゃんとも仲良くなり、私と丸ちゃんと早苗ちゃんは3人でつるむことが多くなった。
クラスにいることが多い分、あんまり浅川には会わない。
まぁ、会ったところで話したりするわけではない。
私達はそういう関係ではないのだから。
そんなことを悩んでいると一時間目はアッという間に終ってしまった。
休み時間なのに、他のクラスに行こうとはしない。
何でだろう。
それはきっと、浅川が他の女子を仲良くしているところを見たくはないんだろう。
分かってはいるのに、そんな醜い自分を認めたくない。
「はぁ。これで終っちゃうのかな。私の4年間の想い。」
独り言をボソッとつぶやいたその時、
「かっなぁ~。優佳様様が遊びにきてやったぞ~。」
と、廊下から大声が。
秋元優佳は一才の頃からの付き合いで、今は6組。
つまり浅川と同じクラス。
「優佳ぁ~。久しぶりィ~。どおしたの?急に。」
「うん。あのさぁ、昼休み話さない?」
「うん。じゃぁ・・・」
私は『優佳が1組にきて。』
と、言おうとした。
しかし、その前に、
「ウチ、メンドくさいから、可奈6組きて。」
「えぇ!?」