「あ!因みに私はこのクラスの担任じゃないんで、安心してください。」
別に誰一人として不安だった人はいないと思う。
きっと笑いをとろうとしたんだろう。
誰も笑わない。
むしろ白けてしまった。
少し同情とかしてみたり。
小泉先生は国語の先生で2年2組の担任をしている。
きっとこの人とはこれでもうほとんど縁がないだろう。
緊張している私はそんなことを考えてないと頭の中がグチャグチャになりそうだった。
「それでは、出席番号順に廊下に並んでください。」
小泉先生の指示で皆一斉に廊下に出る。
えぇと、私は9番だから8番の子を探さないと。
確か8番の子は背が低くて可愛い子だった!
名前は
「ゆうー!もっと前でしょ。」
「あ!?マヂでぇ」
そう!
夕だ!
てか、声高いなぁ~
小学校の低学年の子みたいな声の夕ちゃんにビックリしてしまった。
あ!
私も並ばなきゃ。
私も決して背が高いわけではない。
むしろ148センチと小さい方だ。
なのに、めちゃくちゃ見下せる。
どおしよう。
ばっか可愛い!
声掛けたいけど、今声をかけたらよくないよなぁ~
皆静かになってるし。
「それでは体育館の方に移動します。」
小泉先生の指示で皆が移動し始める。
体育館につき、校長の長い話やPTAのつまらない話が終わり、また教室へ戻る。
「はい!それでは今年一年よろしくお願いします。
名前は河原良成です。」
担任の先生は笑顔が優しそうな男の先生だった。
でも、体育会系熱血バカって感じ。
河原先生の自己紹介みたいなものが載ってる学級通信が配られる。
(その後1年間、この学級通信が配られることはなかった。)
ふと先生の名前をチェックすると、河原良成と書いてある。
か・わ・は・ら・・・・・何て読むんだ!?