「そうだったんだな…ごめん気づいてあげられなくて…」
何でそんなに優しいの…?
辛くなるじゃん…
忘れられなくなるじゃん…
「全然良いの…じゃあまたね」
早く行かないと、泣きそうだった…
涙を見られそうだった…
「またな…」
君が見えなくなった…
紗理奈が話かけてくれたけど、今は一人になりたかった…
「ごめん、一人にさせてくれない?」
初めて、紗理奈にきつく当たってしまった…
「ごめん、紗季…」
「じゃあ帰るね…」
帰り道、道路が見えなくなるくらい泣いた…
周りが白い目で見ていても、気にする余裕なんて無かった…
あと少しで甲斐とは会えなくなる、そんなことを考えていたら涙が止まらなかった…
前のようには戻れなかったのが一番辛かった…
自分のせいで、元に戻れなくなった…
私のせい…
