【完】人形達の宴~通りゃんせ~



「私の願いは…」



そう言いかけて、私はすぐに辺りを見回した。



いつの間にか雷雨が止み、辺り一面雨に濡れている。


空も黒雲が徐々に開けて来て、雲の隙間から夕闇になりかけの空が覗いていた。



もう、夕方になっていたんだ…。





見上げていた視線を今度は、地面に伏している諒ちゃん、瑞希、木崎さんへと順に見ていった。



三人の周りには、かなりの量の血が漂っている。





『カアチャン』



私の傍まできた多恵ちゃんの魂の入った市松人形が、私の肩にピョンと乗ってきた。


多恵ちゃんに軽く笑みを向けたところで、他の市松人形達も私の周りに寄ってくる。




驚いたけど人形達からは、特に敵意は感じない。



操っていてた村長さんが死んでしまったから、もう私を殺そうとする人形達はいないんだな…とホッと息をはいた。