「ありがとうごぜぃます、天神様」
嬉々とした声を出す村長さんにウソでしょ?と驚いてしまった。
ここで今、天神様の力を村長さんが得てしまったらこの村どころかこの日本中…、
ううん、世界中が危ないんじゃないかな?
人間を人間とも思わない…、
そんな村長さんに力を与えてしまったら、とてもじゃないけど平和へと導いてくれそうにはない---
「ダメッ!この人の言う事を聞いたら絶対にダメだよ、天神様ッ!!」
「静かにせぇ、小娘。ワシはもうすぐ偉大なる力を宿す事が出来るんじゃ」
私に向けてきた満面の笑みは今までの行いのせいか、歪んで見えて気持ちが悪い。
このまま私は見ているだけでいいの?
…否、
この場で意識があるのは私と、人形の中に入っている魂達だけ…。
だったら私が何とかしないで、誰がやるのよ?
諒ちゃんを掴んでいた手を離した私は村長さんのもとへと走っていき、そして天神様と村長さんの間に立った。
そして腕を横へ広げる。



