揺れる龍の置物に呼応するかのように、この部屋の中も揺れているように感じる。
何があっても守れるように…と、近くで倒れている諒ちゃんの手をギュッと握りしめた。
瑞希の手も握ろうとしたけれど、いつの間にか木崎さんが瑞希のもとまではって行ったようで…、
木崎さんの唇が瑞希の手に擦り寄るように触れているのが視界に入り、息を詰めた。
今はもう意識がないのかジッとしている木崎さんはいつの間に、瑞希のもとへ行ったのだろう?
木崎さんの両手はもうないというのに---
不思議に思ったけど…、分かった事が一つだけあった。
それは両手のなくなった身体で、必死に瑞希のもとに行ったんだという事を…。
木崎さんは本当に、瑞希の事が好きなんだね。
その思いを感じ取って、涙がこみ上げてきて鼻がつんとする。
二人には本当に幸せになって欲しい…と、そう思った時だった。



