「怖いよぅ…、母ちゃん」
ようやく七歳になったばかりの多恵は、いつもなら小さな子供達の面倒を見たり家の手伝いをするシッカリ者なのだが…、今は違った。
何か妙なモノが纏わりついているようなその感覚に、嫌な予感がしてしかたないのだ。
それでも…、
と、多恵は何かを振り切るように首を振るとまた歩き始める。
母ちゃんのもとに、早く帰らなくちゃ…。
そうしてまた力強く歩く多恵は、何とか無事にお参りをすませる事が出来た。
「終わった…」
ホッと一つ息をはき、そして今度はもと来た道を歩き始める。
何も起こらなくて良かった…。
少し足取りが軽くなった多恵はそのままスキップをしながら、鳥居へと向かった。



