「待つんじゃ」
「村長さん」
声に振り返るとドアの前に、ひっそりと佇む者がいた。
その声は私達をここまで案内してきた人の声…よりももっとずっと低い、地を這うような声に驚きビクッと肩が揺れた。
「その石をここでは出していかんと、言ったじゃろう?」
「すみません…」
そう言えばそんな事、言ってたっけ?
でも、今瑞希に渡さなければもう渡す機会がなくなってしまうかもしれない…。
村長さんから見えないように、そっと渡せばいいよね?
そう思った私は、ポケットに入っているムーンストーンのペンダントに触れようと指を動かす。
バチッ---



