「瑞希…、やだ…よ…」
『結衣、今までありがとう』
そう言った瑞希は木崎さんの身体からそっと離れ、そして私の傍へとゆっくり歩いてきた。
私をずっと抱きしめていた諒ちゃんのぬくもりもそれに合わせるように、離れていく。
私の前まで来た瑞希が、フワリと私を抱きしめてきた。
でも…、
瑞希からは温もりが一切、感じられない。
ただ冷たいものが私の身体に纏わりついているそんな感覚に、それが身体のない魂のみであると言う事を私に刻み付ける。
温もりのないその感覚が切なくて、悲しい。
瑞希の本当の身体を抱きしめたいのにもう、そんな当たり前の事が出来ないんだね。
私の瞳から伝い落ちる涙が、床にポタポタと零れ落ちていった。



