「やだよ諒ちゃん。やだやだやだ~~~ッ!!!!!!」
『オネエサンモ ツレテイッテ アゲヨウカ?』
『多恵ちゃん、余計なことはしないで』
「連れて行く?」
スーッと音もなく私の目の前までやってきた、緑色の着物を着た市松人形の声にピクッ肩が揺れた。
見知らぬ人形が私に何故、そんな事を言うのかは分からない。
でも、私一人でこの世に残るくらいならば私も諒ちゃんと一緒に行きたい。
だから---
「うん、連れて行って」
私の答えに、目の前の人形は笑ったような気がした。
ギギッ---
人形の手が私へと向けられる。
この手を取れば、私は諒ちゃんと共に逝けるんだね…。



