【完】人形達の宴~通りゃんせ~



「結衣、こっちに来てくれないか?動けなくなった」


「ごめん、無理。私も諒ちゃんと同じで身体が動かないよ」




私からは諒ちゃんが動けないのが丸見えだが、諒ちゃんは私に背を向けているから私の様子が見えてはいない。



だから私も動けないのが、分からないみたいだ…。




それよりこの状態ってまるで…、


金縛りみたい---




指一本動かないこの身体はまるで石になったようで、身体が微動だにもせずに気持ちばかりが焦る。




瑞希の身体はすぐ目の前にあるのに…、


どうして急に身体が動かなくなったの?





「諒ちゃん…」



それでも声だけは出すことが出来る。



しかし焦る気持ちからか頭が真っ白になってしまい、思うように言葉が出せず諒ちゃんの名前しか出なかった。