悲しい…、
悲しい子供達の歌声---
響き渡るその歌は輪唱のように後から後から連なり、そして何を言っているのか分からなくなってくる。
それでも…、
『通りゃんせ』の言葉だけはそこかしこから聞こえてきて全ての声は皆、通りゃんせを歌っているのだと分かった。
レクイエムがまるで私達を地の底へと誘い込み、そして地獄の門へと引きずり込もうとしているようで足が竦みそうになる。
「結衣」
妙に冷静な諒ちゃんの声が私の名を呼ぶ。
その声で一瞬にして現実世界へと戻ったように、フワフワしていた気持ちが戻された。
…けどすぐに身体中に響き渡るその歌声にまた意識が持っていかれそうになり、フルフルと頭を振る。



