「…だから黒いモヤ。あのじいさんの身体の周りにあるやつだろ?」
コクンと頷く私の横で、諒ちゃんが首を傾けてた。
諒ちゃんには見えてないけど、木崎さんには見えてるんだ---
あれは何なんだろうか?
おじいさんは自分で霊感があるって言ってたから、その類のなのかな?
…でも霊感があるからって、身体から黒いモヤなんて出たりする?
「うーん?」
「俺には見えないけどあのじいさん、怪しいな」
「怪しい?」
『?』と頭の中でクエスチョンを出しながら、諒ちゃんを見る。
諒ちゃんはまるで探偵にでもなったかのように親指と人差し指を伸ばしながら顎に乗せ、何やら難しい顔で考え始めた。
うーん…、
と前方を歩いている村長さんを睨みつけるように見ている諒ちゃん---
それを見た木崎さんは、呆れた顔で目を細めた。



