「まぁ、人形達の前に出さないなら別にいいじゃろ」
そう言って村長さんは、のんびりと歩き始めた。
身体に黒いモヤを纏わり付かせながら---
ジロジロと村長さんの背中を見ている私があまりにも変だったからなのか、私の隣を歩いている諒ちゃんが不思議そうに私の顔を覗き込んで来た。
それに気付き、諒ちゃんを見上げると『どうした?』と、聞かれてしまった。
うーん?
どう答えたらよいものか…と、考え込む私。
諒ちゃんに、あの黒いモヤが見えるのだろうか?
「ねぇ、諒ちゃん」
「ん?」
小声でそっと諒ちゃんの話しかけた。
「諒ちゃんには…、見えるかな?」
「なにが?」



