「話しを戻すけどその人柱になった子の親は亡くなった我が子の為に、お堂に市松人形を奉るの。だかなもうそこには、何百体もの人形が奉られているらしいわ」
「私が聞いた噂では、五十体くらいって」
「今まで何百年も人柱を行ってきたんだから、さすがに五十体は少なすぎるわね」
「そんなに…?」
辛そうに眉を寄せながらコクンと頷き、そしてまたおばさんは話し始めた。
「本当にひどい話しよね。…戦後辺りからはもう、人柱をやる事はなくなったんだけど。…それでも不思議な事に市松人形はお堂の中で、少しずつ増えてきてるのよ」
「人柱をしていないのに?」



