「イッテ…」 痛そうに腕を押さえている諒ちゃんへ、急いで近づく。 「早く保健室に行こう」 「…ッ、…結衣は瑞希の高校に行けッ」 諒ちゃんの身体を支えようとしゃがんだ瞬間、そう言われて目を見開いた。 痛みに顔を歪める諒ちゃんを放って行くなんて、出来る分けないじゃない! それでも私に視線を寄越したその目は凄く真剣で、それ以上動く事が出来なかった。