【完】人形達の宴~通りゃんせ~



すぐにキョロキョロと辺りを見回してみたけれど、特に昨日と何も変わってはいない。


ただ、この部屋にあるはずの市松人形はどこにもなかった---




おばさんは、人形は部屋にあると言っていた。


私達を付回していた人形がこの部屋にあった人形だったのならば、その人形がここに居るわけはない。




だからここに人形がいないのは、当たり前なのだ。



しかし…、


今朝のおばさんの発言を思い出して、首を傾けてしまった。





たしか朝、人形はここにあったと言っていた。


おばさんが嘘をつくわけはない。




て事は今はここに人形はいないが、朝まではいたと言う事になる。



その後、この部屋から人形は消えた---





おばさんが嘘をつかなければ…、だけれど。




何か引っ掛かる…。


でも、そんな事でおばさんが嘘をつくわけはないなと首を振り、もう一度辺りを見渡してみた。