「…結衣ちゃん」
「はい?」
階段を二段ほど登ったところで、呼び止められた。
振り向くと、おばさんが私の顔を何を言うでもなくジッと見る。
何か私に言いたい事でもあるのかな?
そう思いながら、おばさんが何か言ってくれるのを待っていると視線を逸らされてしまった。
「おばさん?」
「何でもないわ。…ごめんね」
そう言って、私に背を向けたおばさんはリビングへと消えた。
何か言いたそうにしていたおばさん…。
すぐに呼び止めようと息を吸い、口を開いた。
でも、止めておいた。
それよりも先に、瑞希の手がかりを探す事が先決だと思ったから…。
ガチャッ---
慣れ親しんだ落ち着きのある、瑞希の部屋へと入った。



