「行こ、諒ちゃん」 「…あぁ」 今だ放心状態だった諒ちゃんの袖を引っ張ると、私の後に続くようにこの中で一番年配の方へと近づく。 「すみません。少し聞きたい事があるのですが…」 「はい、何でしょう?」 片付ける手を止めた五十代くらいの髪の毛を剃った優しげな男性が、私達を見て微笑みかけてくれた。