「すみません。私の知っている人形だと思ってしまいました」
そう言って私は人形を元の場所に戻すと、こちらへやって来た諒ちゃんに視線を向ける。
「どうした?」
「ちょっと、私の勘違いだったみたい」
私の言葉にあぁ…と、呟いた諒ちゃんはすぐに分かってくれたみたい。
私がさっきまで手にしていた人形を、ジッと見つめる。
「自分を殺そうとしている人形を、結衣は何で助けようとした?」
諒ちゃんがそう聞いてくる間にさっき私が手に取った人形が、僧侶さんの手によって火の中に入れられた。
そして手を合わた僧侶さんが読経を始める。
傍らでそれを聞きながら、諒ちゃんをジッと見た。



