超能力ロボット

【和磨side】
 ここはそこまで風が強くない。でも、嵐ちゃんのところはすごく風が強そうに見えた。
「おい、啓吾!この風どうにかならないのかよ!?」
「俺だってどうにかしようとしてるよ、でも、さすがに風が強すぎる。」
うしろのほうでは、祐樹と啓吾が言い争っている。
「これは亜土のせいだ、あいつがわざとにこうしたんだよ・・・」
呆れたような顔をしている未知也、まぁ、いつものとおりか。
「なんで・・・、亜土さんがそんなことするような方じゃないこと知ってるだろ?」
と、祐樹が未知也にキレたとき、
「・・・アァ、ワタシガタオシマシタヨ。デモ、オマエニハカンケイナイダロ?」
この声は、この前の嵐ちゃんの声と同じだった。そう、眼帯が取れていた。その瞳は真っ赤に染まっていた。
「関係ないだって!?そんなわけないだろ?」
すると、なぜかわからないけど嵐ちゃんが笑っていた。そんなときでも風は強くなっていた。その時、嵐ちゃんからは黒いオーラが出ている事に気づいた、でも、磨央の風が強すぎて風に巻き込まれて消えていく。
「わるいけど、僕にそれは効かないよ」
次は嵐ちゃんが静かになり、磨央が笑っている。でも、磨央が嵐ちゃんの目を見たときだった。急に風がなくなる。すると、急に倒れこむ磨央。
「な、なんでだよ。黒いオーラは防いだはずなのに・・・!」
「フセイダ、ダケジャ、カテルワケガナイ。アトハ・・・タノンダ」
と言うと、嵐ちゃんはまた倒れた。そうだ、俺が・・・
「嵐ちゃん!?」
祐樹はさっきの態度とは真逆のことをしているように見えたのは俺だけか・・・?
「俺は、こいつに恨みがある。今じゃなきゃもう時はこない・・・」

【嵐side】
「なんで、私がロボットにならないといけないんですか?私は絶対にロボットになんかなりません!」
そんなことを言っている自分の声が聞こえて目が覚める。
ここは・・・私の部屋のベットの上だった。さっきの声は誰の声だったんだろう?と考えながら私はいつもの部屋に行く。
「嵐ちゃん、大丈夫?また倒れちゃったから心配したよ~」
「祐樹くん、ごめんなさい。あの、磨央くんと和磨くんは・・・?」
「磨央は・・・」
祐樹くんが言おうとすると、
「磨央は俺が倒したよ」
和磨くんが先に言った。
「ご、ごめんなさい。私、記憶がなくて・・・。」
「いや、俺は嵐ちゃんに感謝してるよ。ありがとう」
私にお礼を言うと部屋を出て行った。和磨くんの目はとても悲しそうだった。