超能力ロボット

【未知也side】
おいおい、そんなの無いだろ!?なんで、あの眼帯してるんだ?俺たちだって目の色は変わる。やっぱほかの事情であの眼帯はしてるのか?あいつ、いったいどうやって作ってあるんだ・・・?

【嵐side】
 なぜか未知也くんに眼帯を取られる。なんか悪い事したかな?そんなことを思いながら机の上にある眼帯をとって付け直していると、和磨くんが不思議そうに私を見ていた。
「なんで、嵐ちゃんは眼帯つけてるの?」
「私もなんで付けてあるかわからないんです。でも、なんか付けていたほうが安心するんです。」
私の最初の記憶が始まったときからこの眼帯は付けてあった。すると、急にモニターに亜土さんじゃなくて亜魔野さんがうつる。
「あっ、みんな!たぶんみんなも知ってと思うんだけど、最近桜場市のところでいつも同じ時間に嵐(あらし)になってるでしょ?で、もう少しで2時でしょ、だからその場所に行ってこいって亜土さんが言ってたよ!じゃあ、よろしくねー」
と言うと、いつものようにブチ切られる。嵐(あらし)?
「あー、あれのことか・・・、なんか最近いろいろとおかしいな。」
祐樹くんは「はぁ」と一度溜息をつくと、私のほうを見て「あっ、ごめんね。行こうか。」と
言って私の手を取ると、笑って手を引く。そのときの祐樹くんの手はとても温かかった。

【亜土side】
「う~ん、次はどっちが勝つかなぁ~?」
「もちろん負けるわけには行かない」
「きっと勝ちますよ」
「うるさい。黙れ」
僕の目の前には3つの大きなモニターと小さいモニターがたくさん。その中の大きいモニターに映っているのは、亜魔野とあいつらだった。
「あー、楽しみだなぁ♪」
「それにしても、あの子はいつ見ても可愛いね」
「「・・・」」
やっぱりそこを見てたかのか・・・、彼女を巻き込まれないようにどうにかその話はさけてたんだけどなぁ。
「あぁ、いつ見ても可愛いよ。だってただ一人の女ロボットなんだから」
もう、今は彼女の話はやめよう。あの話に繋がらないように・・・

【嵐side】
今は午前1時55分。あと5分で2時になる。
「なんで、こんな時間にこなきゃいけないんだよ。まず、なんでここでいつもいつも嵐(あらし)がおこるんだよ」
「しょうがないだろ。これが俺たちがしなきゃいけないことなんだから」
「あの、安呂夭軍と天莉軍ってライバルなんですよね。なんで争ってるんですか?」
「なんで、争うかっていうとね、噂では作ったもの同志の喧嘩が元って言われてるよ。僕たち安呂夭軍を作ったのは亜土さん、天莉軍を作ったのは、えっと・・・そうだ!たしか自武ってヤツだったと思う。天莉軍はいいことをしているように見えるけど、本当は真逆なんだ。人間にとって悪いことをして、僕たち安呂夭軍のせいにするするんだ。だから、僕たち安呂夭軍は人間たちからかなり嫌われてるんだ。」
祐樹くんは目に涙を浮かべながら涙を零さないようにしていた。
「祐樹くん、なんかヘンな事ばかり聞いてごめんなさい。」
「しょうがないよ、記憶をほとんど無くされているんだから。」
「無くされているってことは、もともと記憶はあったんですか?」
「実は・・・」
そのときだった。祐樹くんが口を開いた瞬間に風がものすごく強くなった。
「安呂夭軍の奴らごめんねー(怒)でも、もう2時だからしょうがないんだ」
と、暗闇の中から誰かでてくる。
「やっぱりお前だったのか・・・磨央。」
「久しぶりだね、和磨。」
なぜか2人の目からは火が出ているような気がした。
「で、お前結局誰なんだ?」
「俺はS-82の磨央、ストームだ。そんなことより・・・」
「おい、磨央。前は弱くて戦えなかったけど、今回は絶対にお前を壊してみせる!」
和磨くんが弓矢を持つって弓を引くと、なぜか矢からは火が出てくる。
「わるいけど、俺が倒しにきたのはそこの女の子なんだよね」
と言って、私のほうを見る。って、え~!
「な、なんで私なんですか!?」
「それはね・・・お前がアイツを、純を壊したからだよ!」
磨央くんは、泣き目で私を睨みつける。すると、急に風が強くなる。
「ま、まてよ!なんでいつも嵐ちゃんばかりなんだ!?」
「しょうがないだろ?こいつが純を壊したのが悪いんだ」
祐樹くんと磨央くんが言い争っている。
「いくら、親友を倒されたからって嵐ちゃんにキレる必要ないだろ?」
和磨くんも大声で叫んでいる。そういうことだったのか・・・ん?ちょっとまって、私が純くんを倒したの?
「私は純くんを倒したんですか?」
「おい、お前、ふざけんなよ(怒)」
と言って、なにかを喋っているともっと風は強くなる。
「・・・あっ」
急になにかがおかしいと思ったら、眼帯がなくなっていた。もしかして・・・と思ったのは遅かった。足の力がなくなってくる。また、ここで私の記憶はなくなった。