超能力ロボット

【嵐side】
 私は亜土さんを殺そうとした。私がもっとしっかりしていればこんなことにはならなかったはず。私のせいで・・・。私のせいで・・・。わたしのせいで・・・。ワタシノセイデ・・・。ワタシノ・・・セイデ・・・。
気がつくとなぜか眼帯がとれている。いつもなら記憶がなくなるけど、なぜか今は記憶がある。私は近くにあった鏡を見ておどろく。眼帯が取れたほうの目だけが真っ赤に染まっていた。前に未知也くんが眼帯を取ったときは黒かったのに・・・。その時だった。急に力がなくなって私は倒れる。そのときからちゃんとした記憶はない。

ここはどこだろう?前にも一度見たことのある建物だ・・・するとその建物が急に爆発する。建物は完全に壊れ、ある場所からは火が出ている。すると建物の瓦礫の中から一人の女の子が出てくる。どこかで見たことあるような・・・。話をかけようとした瞬間私は目を覚ました。そう、これは夢の中だったのだ。目の前には亜魔野さんがいた。
「嵐さん、大丈夫ですか?」
「はい・・・あの、あのあと亜土さんはどうなったんですか?」
「あっ、それが実は、あれ全部嘘だったんです。亜土さんが嵐さんに言ってくれって言ったから・・・嘘ついてごめんなさい」
「いや、大丈夫です。でも、よかったです。安心しました。」
「・・・やっぱり嵐さんは優しいですね」
と言って、部屋から出て行った。
そのあと、みんなの部屋に行くと
「嵐ちゃん!?昨日はごめんね、大丈夫?」
と、賢人くんが話しかけてくれる。
「あっ、大丈夫です。あの、実は亜土さんが怪我したっていう話、嘘だったそうです。みなさんに迷惑かけてしまってごめんなさい」
一瞬部屋が静まる。みんなすごく驚いていたがいちばん驚いていたのは未知也くんだった。
「それは、お前がうそをついたのか?それとも亜魔野が?」
「えっと~、あの~」
すこし戸惑っているとモニターに亜土さんが映る。
「嘘をついたのは僕だよ。嵐も亜魔野も悪くないよ。あっ!賢人、弟切草の花言葉はわかった?」
「なんで亜土さんがそのことを・・・。はい、わかりました。弟切草の花言葉は・・・『復讐』という意味でした。」
「まぁ、あってるかあってないかは自分たちで考えてね」
と言うとモニターは真っ暗になる。
「おい、復讐ってなんだよ(怒)」
未知也くんが賢人くんにキレている。
「前に有都に言われたんだ、『君たちに似合う花は弟切草だよ』って・・・それで、その花の花言葉を調べたら・・・」
賢人くんはすごく悲しそうに話していた。
「でも、それ本当かも・・・」
と、弟の涼太くんがつぶやく。
私には本当か嘘かわからない。