授業が終わって、一目散に中庭に行った。
授業のあとはいつも彼女にわからないところを聞かれるのだ。
そんなのはただの地獄だ。
爽やかな風が頬をかすめて、少しだけ僕の頭を冷やしてくれた。
ふぅ、と息をついて空を仰いだ。
手で四角を作って風景を切り取るように、手の額縁越しに流れる雲を見ていた。
「写真…撮りたいなぁ」
「写真?」
「わぁ!!」
返事が返ってきたことに驚いてその場を離れて振り返る。
彼女だった。
彼女がいた。
さっきの声も、きっと彼女だ。
「あ、えと。きてくれ、たんだ。」
「うん。」
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