「…、そこ、間違ってるよ」


小声で指摘すると彼女はびくっと肩を揺らした。


「え…」


「そこはこう。yについて解くんだよ」


「あ、あり、がとう…」


(はっ!ついいつもの癖で!)


そうだった!

今日はダメだ!あんなことやらかしたんだから!

ああほら!彼女がどぎまぎしてるじゃん!

ごめん!!ほんともう!!!


「…さっきの」


「へ、あ、うんえっと気にしないでほんと罰…」


「嬉しかった」


「へ?」


「罰ゲームでも、嬉しかったよ」


彼女がノートから僕に目を移した。

その、僕が好きないつもの笑顔を見せて。