“ドンッドンッ”
「!」
「おい…。
さっさと開けろ。
俺だ。チャッキーだ!」
あれやこれや
考えていた時だった。
サユカの部屋のドアを
けたたましく点呼する音が
やかましい程 聞こえてきた。
…もはや“点呼”と
いうよりも、今にも蹴り破る
様なドアをブッ壊されそうな勢いだ。
「帰って来ましたね。
“災いの元”が……。
どうします?サユカ様」
「開けてやりなさい。
ドアをブチ壊されちゃ困る」
「御意」
“ガチャ…ッ”
カイルは 早々
ドアへ近寄り、鍵を
開けると ドアを開けて
何処からか帰って来て、
ドアの前で叫んでいるチャッキーを
無表情で見下しながら部屋へ入れてやる。
「フンッ」っと
言った彼のオーバーオールは
何処で着けたのか 血痕の跡が
残っていて、靴にも汚れが見られた。
そして チャッキーは、サユカの
正面のソファーへ 腰を下ろした。
「何処、行ってたの?」
サユカは煙草に
火をつけ、正面のソファーに
座ったチャッキーに呆れた顔で聞く。
「な~に。ちょっとした散歩だ」
「散歩?…その血痕は何?」
「…あぁ。ついでの“掃除”よ。
まだ寝てねぇ使用人がいたみてぇ
だからな、永久に オネンネさせたぜ」
“掃除”で サユカが
思い当たったのは チャッキーが
屋敷の使用人を数人を殺害した事。
血痕からして、4~5人と言った所か…。
「カイル」
「はい」
ドアも鍵も 閉めた
カイルは静かにサユカの
側に 立っていたが 彼女の
掛け声と共に 耳を彼女へ傾けた。
「跡形もなく処理して来て」
「あーその心配はねぇよ」
「え?」
「皆 地下室の
スクラップ置き場に
ブチ込んで来たからな」
「地下室…?
この屋敷に スクラップ
置き場なんてあったかしら…」
「お前の知らねぇ
隠し通路があったんだよ。
…スクラップ置き場にゃあ
大量の銃刀が、棄ててあったぜ」
「!」
「…サユカ様?」
大量の銃刀…。
それになにかを
思い出したかの様に
彼女は、血相を変えた。
サユカの
驚いた表情を
見過ごさなかった
カイルは 静かに彼女を呼ぶ。
「ま…さか… そこに…。
俺の…マグナムも…………」
「マグナム?
お前が 以前…、
使ってたヤツか?
あったよーな… ねぇ様な…」
「……。行ってみれば解るわ」
“ガタッ”
勢い良く ソファーから
立ち上がったサユカは、
カイルとチャッキーを引き連れ
ウィリアム・フォード家の隠された
通路・スクラップ置き場へと向かう事にした。
