START OF CHUCKY




“ゴポ…ッ”



沈んでいく。

あたしは沈んでいく…。


誰も助けてくれない。

お母様も…
結局 助けてくれなかった。


…あたしは…


産まれてきちゃ
いけない存在だった…。

なのに、神様は
あたしをこの世に
産まれ出した………。




何故?

何故 あたしなの…?


サラじゃなくて

何故、あたしが……

井戸の底に
落とされなきゃならなかったの?






























――イ モ ウ ト ジャ ナ ク …
  ナ ゼ、ア タ シ ナ ノ …?――

































『カ…』

『―――……!』

『サユカ…。
ようやく、目覚めた?』

『…あっ…れ?
あたしは… 井戸の中に
……沈んだ筈じゃ…?
“サユカ”って誰……?
それに 貴方は…カイ…ル…お兄様…?』

『此処は“狭間の世界”。
ヒトは死にゆく末、通る道…。
所謂“無の世界”だよ、サユカ』

『あたしは “サユカ”じゃないっ
“イヴ・ジャン・クロード”だよッ!!』

『それは 悪魔の名だね』

『!……』

『君が この先
行く末は、生きていくには
その名は使わぬ方が 得策だよ?』

『…な、に…言って…。
あたしはもう 死んだんだ!
この先も、へったくれも無い!
…あたしは 悪魔として、殺されたんだッ!』

『君は死ぬ事はないよ』

『……えっ…?』

『“ユイ・ジャン・クロード”…。
僕らの母親の彼女の娘で ある君は
不老不死にして、悪魔であり
“純血の姫”である者……。
君は この先も、生きていくんだよ。
悪魔として…。純血の姫として……』

『…お兄様 なにが…、言いたいの?』

『“イヴ”の
名は捨て、現世で生きて…。
“サユカ・ジャン・クロード”として』

『…サユカ…ジャン・クロード……』

『ようやく会えた…。
サユカ。僕の愛しき妹……』

『……カイル…おにい…さま…。
お兄様は あたしを…必要としてくれるの?』

『ずっと ずうっと…
僕は、君を必要としてきた。
君は死なない。何故なら、僕が守るから』

『お兄様……』

『…これから
始める事は禁忌。
神への侮辱と制裁…。
…けれど… サユカ、愛しのサユカ…。
君が望むのなら 僕と…悪魔の契約を結ぼう』

『……。
お母様とお父様を殺して…。
そして ジャン・クロード家の
全てを…、滅ぼしてッ!!お兄様ッ!』

“ニヤ…”

『イエス・ユア・ハイネス』