START OF CHUCKY


“ゴロゴロッ…
ガッシャァァアアンッ”

「ッ!」

サユカは リビングの
ドアまで走ろうとした。

「わっ…!」

“ドタッ”

床に先程 投げ付けた
タブレットのピルケースが
サンダルに引っ掛かり
その場に、倒れ込んでしまう。
捻挫は する事が無かったみたいだ。

「ヒャーッ!ヒャヒャヒャ!
無駄だぜ、サユカ。リビングの
扉は 呪文で、開かない様にしたからな!」

…彼女は チャッキーの
声が、すると思われる
シャンデリアを見上げる。
そこには シャンデリアに
捕まった彼が、目を輝かせていたのだ。

「…ちゃ… チャッキー…?」

「そうだ。俺は此処だ。
ヒー!ヒッヒッヒッ…!」

“ドク…”

シャンデリアの円形を
見た瞬間――… サユカの
鼓動が、動き出した………。
静かに その場を立ち上がり、
シャンデリアを見つめる……。

「サユカ…
お前は悪魔だった。
井戸の底に、叔父に
落とされ 全ての人間に
復讐したいと、願い 誓った筈だ」

“ド…クッ”

「……い……ど…?」

「幼い頃の話さ。
お前は 双子として産まれ、
本来 ジャン・クロード家では
神の啓示で不吉とされ 叔父は
妹では無く、赤い瞳をした お前を…
悪魔として罵り、井戸の底に落としたんだ」

“ドック…ン”

「お…れが、あ…くま…?」

「そう。お前は… 悪魔だ!!!」

「い…、い や……
イヤァァァアアアアッッ!」








































寒い…。
暗い…。

此処は 何処?
あたしは、何処にいるの…?


どうして?

どうして…
誰も 助けてくれないの?





――ダ レ モ タ ス ケ テ ク レ ナ イ ノ ?――


























『御父様ッ!止めて下さいッ!』

『黙れッ!
この子は悪魔の子だ!
本来 我が一族の仕来たりとして、
双子が産まれた場合 どちらかを殺す!
赤い目をした、この子は 悪魔の子だ!』

『イヤッ!!イヴッ!
いやぁぁあああーーーっっ!!!』

“ザッパーーンッッ”





























此処は

暗く 冷たい、井戸の底……。


ガラガラガラ…、音がする。

叔父様が 井戸の
蓋を閉じているのは
まるで、皆既月食の月の様…。








あたしは何故…?




























――ナ ゼ コ ノ ヨ ニ ウ マ レ タ ノ ?――