私は、勇雅くんを探して走っていた。 段々と息が荒くなってくる。 「……ど…どこ…行ったん…だろ…?」 肩で息をしながら周りを見回す。 放課後だからなのか、人が全然いない。 私は、運動は得意とは言えないので、もうほとんど体力は残っていなかった。 足も痛いし 勇雅くんも見つからない。 「…どこにいるんだよぉ……」 あきらめかけた私の耳に、人の話し声が聞こえてきた。