「よーっす、久しぶりだなー、元気にクエスト逝ってるかー?」


ギルドの中に入るなり第一声で凄く面倒な台詞吐きやがったこいつ。


しかし、ギルド内にいたメンバー達は機嫌を悪くすることなく、逆に楽しげな声でリーダーを迎えた。


「漢字が違いますよ~wリーダーw」

「てか大規模ギルドのリーダーが1ヶ月に1回顔見せるかどうかってどーゆーことだよw」

「リーダー!仕事たまってますよ!?」


皆がネフィウスの周りに集まり、和気藹々(わきあいあい)とした雰囲気で語り合う中、一人の藤色の肩までの長さの髪を持つ女性がネフィウスの後ろにいた俺をみつけた。


「リーダー、あの子が新メンバーですか?」


次の瞬間にメンバー達の視線がほとんど俺の方に向けられた。


「ん?あぁ、そうだ。おい、ソウル。自己紹介。」


……急にふられても困る。
十数人のメンバーがまとまって俺と向かい合って(しかもこの中のほとんどは俺なんかは到底及ばないクラス)自己紹介だと?


しかも、雑誌とか魔石映像(TVみたいなやつ)とかで見たことある人物が結構いる。


ちらりとネフィウスの方を見ると、はい、早くやれって顔に出てるなこれ。


「初めまして、ソウルです。今日からここのギルドに所属することになりまし「んでもってこいつは……剣士、だな?」おいネフィウス人の話遮るんじゃねぇ」


しかも、自己紹介しろって言っておいて途中全部持ってかれたし。