藍鼠色のショートカットの髪は、右前の一房だけが明るい空色で胸の下辺りまでの長さがあった。
少女は俺の言葉が気に食わなかったのか、髪と同色の藍鼠色の目をつり上げて俺を睨み付けた。


「その言葉は、どのような意味?」


小さいながらにどこか迫力のある少女の言葉は、暗に“答えを間違えればただではすまさない”と語っているように思える。


「……いや、その、えーーーと」


俺が言葉を探してうめいているにも関わらず、ネフィウスはそんな俺を見て爆笑している。……ムカつくことに。


「大丈夫、正直に言ってくれて構わない。」


いや、一言一言に恨みのようなものを込められても困る。というわけで俺はここで一旦考えてみることにした。


基本的にギルドに所属することができるのは15歳以上(ネフィウスのように才能がある者は、スカウトされて入る場合もある)だから、基本で考えればたぶんおそらくきっとこの少女は依頼人か何かであると考えられる。


もっとも、この身長で15歳という事があるならば話は別であるが。