その男は、荒木と言う男だった。元々ボクシングをしていたと言う荒木は、私よりも1つ年上で、色黒の、筋肉質な男だった。
私は吉原の店で荒木と待ち合わせると、近くの和食屋に入り、荒木の食事に付き合った。
荒木は、若いのに落ち着きのある物腰の柔らかい男だった。
「最近、お店休んでるの?」
「あ、そういう訳じゃないんですけど、ちょっと体調を崩して」
「そう、大変だね。休んでも保障ないもんね、風俗は」
「そうですね・・・払うものもあるのに参っちゃいますよ」
荒木は、注文したビールを飲み干すと、ヴィトンのセカンドバックから一枚の名刺を私に差し出した。
「俺ね、自営業って言ったでしょ?こういう仕事なんだよね」
そう言って差し出された新木の名刺には、プロダクション名が記載されていて、代表取締役として荒木の名前が書かれていた。
「プロダクションですか~。凄いですね、芸能人とかのですか?」
私は、何の気なしに、営業まがいの会話をした。
「違うよ、芸能人のプロダクションじゃないよ」
荒木は笑いながら、言う。そして追加注文したビールを一口飲んだ。
「俺がやってるのは、アダルトビデオの女優さんのプロダクションだよ」
「AVですか?!へぇ・・・そう言うのもプロダクションあるんですね~」
「あゆみちゃん、やる?」
「何をですか?」
「AVの女優さん」
思わず、目が点になった。。。
「出来るわけないじゃないですか~。私、こういうのやってるって周囲にバレたら困るし。なんだ~荒木さん、スカウトで来たんですか~?うちの店、スカウト禁止ですよ~」
私は、話をはぐらかすように、茶化して返事をした。
「スカウト禁止なのは知ってるよ。承知で本気スカウトしてるんですよ」
一瞬、私と荒木の会話の笑いが止まった。
私は吉原の店で荒木と待ち合わせると、近くの和食屋に入り、荒木の食事に付き合った。
荒木は、若いのに落ち着きのある物腰の柔らかい男だった。
「最近、お店休んでるの?」
「あ、そういう訳じゃないんですけど、ちょっと体調を崩して」
「そう、大変だね。休んでも保障ないもんね、風俗は」
「そうですね・・・払うものもあるのに参っちゃいますよ」
荒木は、注文したビールを飲み干すと、ヴィトンのセカンドバックから一枚の名刺を私に差し出した。
「俺ね、自営業って言ったでしょ?こういう仕事なんだよね」
そう言って差し出された新木の名刺には、プロダクション名が記載されていて、代表取締役として荒木の名前が書かれていた。
「プロダクションですか~。凄いですね、芸能人とかのですか?」
私は、何の気なしに、営業まがいの会話をした。
「違うよ、芸能人のプロダクションじゃないよ」
荒木は笑いながら、言う。そして追加注文したビールを一口飲んだ。
「俺がやってるのは、アダルトビデオの女優さんのプロダクションだよ」
「AVですか?!へぇ・・・そう言うのもプロダクションあるんですね~」
「あゆみちゃん、やる?」
「何をですか?」
「AVの女優さん」
思わず、目が点になった。。。
「出来るわけないじゃないですか~。私、こういうのやってるって周囲にバレたら困るし。なんだ~荒木さん、スカウトで来たんですか~?うちの店、スカウト禁止ですよ~」
私は、話をはぐらかすように、茶化して返事をした。
「スカウト禁止なのは知ってるよ。承知で本気スカウトしてるんですよ」
一瞬、私と荒木の会話の笑いが止まった。
