手にしたあとは?〜積み重なってゆくもの〜



夕方には、大樹さんの部屋で二人でパーティ―。



昨日作っておいたケーキに、ズラっと並べた夕食。



「華乃…おいで?」




隣に座ったら、大樹さんの香りに包まれた。



トクンッ…トクンッ―




何だろう。

今日の大樹サンはいつもより優しい。




私は、ドキドキしすぎて、何かを期待していた。



ピリリリッ―


ピリリリッ―




突然鳴りだした着信は、大樹サンの携帯からだった。






―彼女だ…―




私は瞬時にそう思ってしまった。