手にしたあとは?〜積み重なってゆくもの〜




「俺…「てっチャン…っ!」


ごめんねてっチャン…



「私…てっチャンのやさしさに甘えてたの。」



もう…終わりにしなきゃ。



「私…一生大樹さんの事忘れない。」



私は今、きっと泣きそうな顔してる。でも泣いちゃいけない。泣いたらまた甘えちゃうもん。てっチャンはやさしいから。


「俺が忘れさせてあげるよ…?」


「ううん。忘れられないんぢゃない、忘れないの。」



「華乃…っ!俺はお前の事泣かせないよ…?」



てっチャン…ごめんね。華乃って呼ばないで…ごめん。

「華乃…っ、甘えてよ…。華乃は悪くないよ?俺が、お前の弱みに漬け込んだんだよ?」



新しい恋なんて、出来る訳なかったんだ。


私は首を横に降るしか出来なくて、何か言わなきゃ…って…



「忘れろよあんなヤツ…!」