か…の…?
「うん。ぢゃあね、てっチャン。」
…アイツ前は坂井って呼んでたよな?
『華乃って呼ぶの、大学では大樹さんだけなんだ♪特別だねっ!』
なんて前に華乃が言ってた。
何でアイツが呼ぶんだよっ?
何で華乃は許したんだ!?
危ない…華乃に問いつめるトコだった…俺は口出し出来る立場ぢゃないっつーの。
もぅ特別でも何でもないただのサークルの仲間。
でもっ…
コレはいわゆるヤキモチ?
いや、俺は彼女を支えるって決めたんだ!
ヤキモチなんかぢゃない!
ヤキモチもどきだ!
華乃を他の誰かに取られたくないってゆぅ独占欲による錯覚なんだ!
「大樹さん、その後、彼女はどうしたの?」
華乃の言葉にハッとした。
「あぁ…産む決意をしてくれたよ。父親にはなれないケド…俺が支える。」
「そっか。良かった…」
ホッとしたように華乃は微笑んだ。
でも少し哀しそうに見えたのは、俺の錯覚か?

