手にしたあとは?〜積み重なってゆくもの〜




「大樹遅ぇよ!」


たかが俺の頭をどつく。


「悪い…寝坊。」
俺はだるそうに答えた。


「あぁ…。こっちと地元の往復だもんな…」

たかには、春休みにすべてを話した。華乃の事も彼女の事も。




「ま、とりあえず今年も頼むなっ!」


トンッ―

わざとなのか、華乃の前に押し出された。


「よ。久しぶり…元気そうだな。」



華乃にいきなり近づきすぎて…

ギクシャクしてる俺、カッコ悪い…。



「久しぶりっ!大樹さん痩せた?ちゃんと食べなきゃだよ!?」



いつもの様に明るい華乃がそこにいた。



なんだ…、案外普通……?まさかもぅ立ち直ったのか…?
すると例のクラスメイトが一言…

「華乃…ぢゃあ俺戻るわ!また夜なっ。」



ん?