クリスマスに、華乃はプレゼントを受け取って去って行った。
抱きしめるのをじっと我慢してる俺を、振り返って見る事はなかった。
冷蔵庫の料理は、ケーキまで全部一人で食べきった。
結局…
傷付けただけだったなぁ。
本当に一生恨んで欲しい。
恨んで俺の事忘れないで欲しい。
ただの俺のワガママなんだよな。
「ふぁ…ぁ!?…やべ!寝坊っ!」
ここ最近、よく眠れない。子供を産むと決心した彼女を支える反面、華乃とのあの夜の事が頭から離れない。
華乃の白い肌。甘い吐息。俺の目を愛しそうに見つめる瞳。
俺は浮気をしてしまったんだ。
大樹って呼ぶ声も、重ねたあったかい手も。
しばらくは、忘れられそうにないな。
ってこんな回想してる場合ぢゃなくて、学校!

