手にしたあとは?〜積み重なってゆくもの〜



大樹サンは、何も拒まなかった。



そっと、私を受け入れてくれだんだ。




なんて、悪い人。



初めて見た大樹さんの体は、引き締まっていて、すごく綺麗だった。



背が高くて、細身だと思ってたのに。



電気を消してても、大樹さんのあの真っ黒な瞳に、私が映ってるのが分かる。


綺麗…。


この瞳に、ヒトメボレして、初めての恋を知ったの。





肌を重ね合うって、こんなにあったかくて、幸せな事だったんだ。


大樹さんに出会うまでの自分がすごく恥ずかしい。



せっかくこの幸せを知る事が出来たのに…




これが最初で最後なんで…




涙が出た。



「華乃…っ…お前はずっと俺の…特別だよ…」




「…大樹…っ」





大樹さんもずっと、私の特別。