ガチャ―
部屋のドアを開けると、華乃はまだ居た。
よかった。
ちょこんっと部屋の真ん中に座ってた。
「大樹さんっ…おかえり!」
俺に気付いた華乃は、笑顔でいつもの様に駆け寄ってきた。
昨日、テーブルに溢れるほど乗っていた料理達は、キレイに片付いてる。
「寒かった?鼻もホッペも真っ赤!お風呂入ったら?」
華乃に会いたくて、そんなの気にならないくらい、必死に帰ってきたんだよ?
俺が今、華乃の笑顔にものすごく救われた事分かってるのか?
嬉しいけど…平気なフリして笑うなよ…
「大樹さん?」
俺は華乃を抱き締めた。
「華乃…話しよう?」

