チャイムと同時にベッドから飛び出す。
そして小走りで屋上へと向かう。
ドアを開けた向こうに--------
居た!
「お待たせ、しました。」
私は頭を下げる。
「いえ......」
そっけなく答える。
本当に背が高い。かっこいいけど無表情。
「あの、私....」
「保健室の子、でしょ?」
「あ、はい!」
覚えてくれてたんだ。
「忘れないよさっきあったとこでしょ。」
「そ、そうですよねー.....ははは。あの、折山くん、ですよね?」
「そうだけど。」
な、なんかポーカーフェイス?本当に無表情。陽信と言い合ってたときの感情的な感じが嘘みたい。
「あの、人殺しってどういうことですか?」
「.............それ、俺に聞いていいの?」
「え。」
「陽信に聞いたほうがいいと思うよ。でも何があっても信じてやって。あいつは人殺しじゃない。」
「は、はい........」
何が、あるんだろう。この人たちには。私の知らない、なにかがある。
「俺、行くから。」
「あ、はい!ありがとうございました!」
折山くんは出ていった。

