「それも、そうだね。」 陽信なら私に愛を教えてくれるかもしれない。もしかしたらそれを信じることができる相手を好き、というのかもしれない。 そんなこと、いいんだけど。 でも、少しだけ私も幸せに一歩踏み出せたような気がする。 陽信と一緒なら幸せになれる気がする。 気、だけど。それも大事かもしれないって陽信が思わせてくれたから。私は私の幸せと陽信の幸せを考えて必死に生きてみようと思う。 「じゃあ、さぼらね?桃琉じゃ、それ、終わらねぇだろ?」 「うん、まぁね。」 私たちは走り出した。