予想通り、沈黙はやってきた。
「心臓の原因不明の病気なの。知らないうちに心臓がどんどん弱くなっていくの。このままいったらもう。一年ももたないの。」
「.......うん。それで?」
「それでって.....」
「死にそうな人は贅沢しちゃ、いけないの?違うでしょ。だったら俺との両思いもダメなの?」
そんな目でみないでよ。
でも、私が死んだ後に取り残されるのは陽信でしょ?私は。私のせいで陽信は....
「死ぬ人が死んだあとのことなんて考えるもんじゃないよ。その人の人生だから後を追うのもその人の分も生きるのもその人次第じゃん。」
「そう、かな....」
「桃琉が負い目を感じる必要はないと思う。どーせ俺だって。生きるだろうし。俺は桃琉が死んだときに付き合ってなかった方が後悔すると思う。」
いいの、かな。ちょっとだけ。いや、いっぱい幸せになっても。
「俺と付き合ってもらえますか?」
「..........よろしくお願いします。」

