最近の便利なケータイはワクドを探してくれる。
ってげ......検索結果の量が半端じゃない。
とりあえず近いところから行こう....と思って振り返る。
「桃琉.......?」
後ろにいると思ってた桃琉がいない.....
「は?桃琉?」
少し声を大きくして呼んでみる....
けど返事は返ってこないし周りの人に変な目で見られるだけ。
もし、桃琉に何かあったら...そう思うといてもたってもいられなくなる。なんでか、なんて今の俺はまだ知らないんだけど。
ピリリリリ......
耳元で数回コールされる。
『もしもし?』
「もしもし?左京?今、桃琉と歩いてたんだけどはぐれちゃって.....どうしよう、連絡先も知らねぇし....なんとか、できねぇか?」
『ちょうど美琴が桃琉からの電話に......
どこって?うん、うん......』
どうしよう。
『さっきいた、雑貨屋の通りをまだ通ってる?』
「あぁ。」
『そこの途中のファミレスの前にいるってさ。』
「ありがと...」
う、まで言い切らずに走り出す。
変なやつに絡まれてたら....そう考えるだけで自然と足は動き出す。

