「陽信のお兄さんってどんな人なの?」
「どんな、人、か.....」
どんな人って言えばいいんだろうか。特徴なんて....あぁ。あるか
。
「名前は太一(タイチ)。記者をしてて春さんのお兄さんの卯乃さんが上司。何か怖いみたいで。卯乃さんのために走り回ってるよ。」
「そうなんだ!陽信のお兄さん.....へへ。かっこいいんだろうなぁ...」
「いや、別に?そこまで?モテることはモテるけど何て説明するかな....」
できるだけ、オブラートに。
「んー。お、王子様系?」
「王子様!?すごい!」
桃琉はキラキラと目を輝かせているが実際はそんなものではなく、
『太一くーん!今日もかっこいい!』
『ありがとう。君も昨日よりずっと綺麗だよ。my princes』
みたいな。
表現の仕方を間違えたな。
王子様じゃなくて、ホストだわ。あれ。

