今度は笑い声を聞いて起きた。
「ん.....」
だるいな....
熱、上がってるかも。
みんな、リビングにいるのかな....喉、かわいた.....
そのときドアが開いて陽信が入ってくる。
「陽信.......」
「あ、桃琉。起きたんだ。調子は?」
「ちょっとだるい。」
「そう?じゃあ、布団しっかりかぶって。」
そう言って布団をかけてくれる陽信がかっこいい。
「へへ....陽信、かっこいい。」
「え.....あ、ありがと。」
「照れてる?かわいい....」
何か頭がぼーっとしてきて制御が効かなくなる。
「ねぇ。陽信。ぎゅーってして?」
「え?は、はい。」
陽信かわいい....
陽信が覆い被さってくる。そのまま首に手を回される。
私は陽信の腰に手を回す。
「陽信.....ごめんね.......こんなことまでしてもらって。」
「全然、大丈夫。」
「余命なんて。なかったらよかったのに。陽信、私が死んだらちゃんといい思い出にしてね。」
とまらない。今、伝えるべきことじゃないのに。
「つぼみさんのときみたに時間がかかってもふっきって。お嫁さん、見せに来てね。」
「.......うん。わかった。」
私たちはそのまま抱き合ってた。
「置いていくことになって、ごめんね。陽信のお嫁さんになりたかった。」
「うん。」
陽信は黙って聞いてくれてた。

