ふっ、とこっちを向く。


「今ごろ、泣いてるんじゃないですか?柑也さんを思って。」

「めんど、くせぇし....」


視線を剃らした柑也さんと気まずくなってしまう。

でも何故かかわいく見えて。透真さんは柑也さんのこんなところを好きになったのかな。


と、勝手な妄想。


「お待たせしましたーっ!ってあれ?柑也、また透真を怒らせたの?しかもタマまでいねぇし。」


いいタイミングで料理とお酒を運んできてくれた春に感謝する。


「透真、タマにとられるよ?いいの?」


にやにや言う春に柑也さんは立ち上がる。



「っもう!くそが!」

暴言を吐きながらやっぱりめんどくさそうに出ていった。