僕と君の365日



「俺は一ノ瀬(イチノセ) 春。大学2年。次の彼女、募集中だから。」

次の彼女......

「春さん今の彼女は?」

「んー。もうダメかなー。みたいなー?」

「またっすか。」

にこにこしてそう答える春さんは遊び人?女好き?どっち?


「春!仕事しろ!」

「うげ。違うっすよ。注文とってるんす。」


え、おじさん、怖い。

「りょーちゃん、そんなに怒ったらシワ、増えるわよ。」

「みつは黙っとけ!春!次、嘘ついたら時給下げるぞ!」

「えぇ?おっさんそれ脅迫ざーい。」

「おっさんでも脅迫罪でもない!仕事しろ!」

「はぁーい。じゃ、みんな。あとでね。」


怒られたのに反省もせずさらりと去っていく、春さん。

「あ、そうそう。環以外、俺のことは春でいいから。俺もみんなのこと呼び捨てで呼ぶし。」


それだけを伝えてまた接客を始めた。


何か嵐みたいな人。一緒にいる時間はとても短い。


「さ、俺の奢りだから好きなもん食え!」

環が嬉しそうに言って陽信と一緒にメニューを覗いた。