「さ、ささ......早乙女先輩だ!い、いけめん.....ジュルッ...」

........ん?今のジュルッは何?聞かなかったことにしとこう。

「初めまして。河原 伊織です。」

ペコリと頭を下げるイオはよっぽど緊張してるんだろう。


「ご丁寧にどうも。早乙女 環です。よろしくね。伊織ちゃん。」


イオが伊織ちゃんと呼ばれて感動してる....


というのが今、とても私に伝わってきてる。

イオ、よかったねぇぇええええ。

「桃琉....すっごい美男美女のメンツなんだけど。私混じっても大丈夫?」

「え?大丈夫だよ。私、可愛くないし。」

どこが可愛いんだか。

「えぇ?桃琉は十分可愛いよ?」

「人の彼女に色目使わないでもらえる?環。」


色目...?彼女...なんていい響きなの......


って思ったけど陽信のオーラがとても怖い。


「使ってないよー。ね?柊也.......」

柊也は美琴と話してるし。ドンマイ、環。

「そしてさらりと左京、今、何て言ったの?」

聞き間違いじゃなければ.....


「ん?都騎のおかげでいつか犯罪者になりそうだ、っていったけど?」

「うん。けど?じゃなくてつっこみどころ多すぎると思う。私。」

都騎のおかげ、は意味深だし。犯罪者ってことは人殺しになるだろうし。


いや、違う犯罪もあるけど都騎の...ってことを踏まえると殺人罪なのかな。


「いやだな、傷害罪また殺人未遂だよ。」

「どっちも人が傷ついてるような気がするのは気のせい?」

「残念ながら気のせいじゃないね。」

「だよね。」

都騎はビビってるし。柊也と美琴は何話してるんだろ。

まぁ聞き耳たてたら美琴が犯罪者になりかねなかったりするからやめておくやけど。


そんな他愛もないことを話していると環イチオシの店についた。