まぁ。俺もなんだけど。


「陽信!はよしな、おいてくぞ!」

俺と桃琉の予想通り、全員来て何故か俺がおいていかれそうになる。


「ちょ、待てよ!」


本当に立ち止まったのは都騎だけだったから冗談に聞こえなくて慌てて追いかける。

「あー!もう疲れたじゃねぇか!」

「陽信が遅いのが悪いねん。」

「うーわ。都騎のくせになんかムカつく。左京、殴っていいよ。」

「やった!都騎をずっと殴りたかったんだよね。」

「なんか、いろいろ問題発言なんやけど。」


そうやって三人で笑いあって。

環は柊也にいじられてて。

桃琉はイオも誘ってこよ。なんて言って走っていくし。

美琴は桃琉をとても優しい目で見守っている。


ここに、あの二人がいればもっと楽しかったかもしれないな....

今度俺の話をするときはまだ椿の髪が短かった頃.....から始めようか。



ふと、振り向いて吹奏楽部の人がトランペットを持っているのが見えたとき。

綺麗で儚い青空を見上げると...


はる、私...幸せだったよ。


なんてつぼみの声が聞こえた気がした。